陸軍用射爆照準器

鏡 筒 式 射 爆 照 準 器
名   称 製造会社 用途 使 用 機 種 備   考

戦闘機用 97式軍偵
97式戦
1式戦1型

2式戦1型
初期の輸入品はオイジー
クレアチンと呼ばれていた。
89式固定機関銃用照準眼鏡


映 像 式 射 爆 照 準 器
名   称 製造会社 用途 使 用 機 種 備   考

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100式射撃照準器(初期型) 戦闘機用 2式双戦(初期)
3式戦1型(初期)

Oigee社射撃照準器

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100式射撃照準器(中期型) 1式戦2型
2式戦2型以降
2式双戦
3式戦1型

初期型

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100式射撃照準器(後期型)
※ Oigee社?射撃照準器を参考に東京光学が製造を担当した。
※ 100式射撃照準器の初期型はパットが大きく、中期以降はパットが小さくなっている。

※ パット素材は当初革製であったが、途中からは合成皮革に変更されている。

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2式射撃照準器甲1号 旋回銃用 100式重爆
4式重爆
日本工学製
旋回砲座ホ−103・ホ−5
3式射撃照準器
戦闘機用
旋回銃用
3式戦1型・2型
4式戦
5式戦

100式司偵3型
4式重爆射手
キ−102乙
(富岡光学製)
 昭和14年頃、陸軍航空技術研究所で計画し「富岡光学」にその試作を命じ、数回の試作後、
昭和19年に3式射撃照準器として制式採用された。
 4式重爆の尾部銃座でも使用され、ホ−103用照準器とも言われていた。

写真は3式小型照準器
ホー204用上向砲照準器
(Revi16模倣品?)
旋回銃用 100式司偵3型改 分画算定基礎諸元:
射距離500〜1000m

高度:10000m
敵速・自速:500km/h
指向角度仰角70度


航空機用照準具には、大別すると爆撃照準具と射撃照準具があり、爆撃照準具には、爆撃照準眼鏡と爆撃照準器があった。
陸軍の爆撃照準具は、全てが昼夜間とも固定目標用・手動式のものであっため、その後、船舶攻撃の必要が生じると、海軍の動目標用(90式爆撃照準器)
を使用した。
88式爆撃照準眼鏡
第1次大戦の押収品としてドイツのギョルツ式爆撃照準眼鏡があった。非常に優秀な照準器であったので、日本光学工業(株)含む数社に依頼し複製させる。
昭和2年頃から、種々改良を加えたものが試作され、部隊で実用試験を開始する。
昭和7年頃に「88式爆撃照準眼鏡」として制式採用し、 昭和20年の終戦まで使用し続けた。その間、4型までの改良を加えた。
99式爆撃照準器
主として夜間用として装備された。
爆撃照準眼鏡と比較し、構造が簡単で軽量であるが、側風修正機構を有していないので、爆撃照準眼鏡よりは精度は低下した。
その後、2型まで改良され終戦を迎えた。
自動爆撃照準器
大正の末期に自動爆撃照準器の研究が始まった。それは気泡方式で計算機を使用するものだったが、成功には至らなかった。
計算機を使用し目標の移動に追随させ、自動的に諸元を算定する原理はノルデンと同じ方式でもあった。
昭和18年航空本部から「陸軍航空兵器研究及び試作方針」(案)が出され、射撃照準具及び爆撃照準具の精度向上化が図られた。
射撃照準具では遠距離照準具、遠隔照準具、夜間照準具が、爆撃照準具では高々度用爆撃照準具、夜間用爆撃照準具、動目標爆撃照準具が重要視された。
4式自動爆撃照準器
昭和17年B−25から捕獲したノルデン自動爆撃照準器の研究・模倣製作に努めた。
昭和19年2月には生産に成功し、「4式自動爆撃照準器」として制式採用した。  
1式爆撃照準器2型
4式自動爆撃照準器は量産困難のため、 昭和20年その計算機構部品を応用した1式爆撃照準器2型を試作した。  
しかし、両者とも実用となるまでに終戦を迎えた。
その他に10型爆撃照準具(ノルデン模倣品)があり、信頼性の向上に努めていた。
11型射撃照準具
自動砲架及び遠隔操縦砲架の研究・試作に伴い、新射撃照準具の開発に着手し、19年12月末までに基本審査を完了する予定であった。
※上向機関砲装備用としてキ−109用照準具の性能向上を促進する。


爆 撃 照 準 眼 鏡
名   称 製造会社 用途 方 式 使 用 機 種 備   考
ツァイス
(Zeiss)
昼間水平爆撃用
ゲルツ
(Goertz)
昼間水平爆撃用
写真なし 13式爆撃照準眼鏡 日本光学 昼間水平爆撃用 不 明
大正13年 ゲルツ爆撃照準眼鏡を基本とし製作
写真なし 88式1型爆撃照準眼鏡 日本光学
東京光学
昼間水平爆撃用 不 明 .5倍×28度
写真なし 88式2型爆撃照準眼鏡 昼間水平爆撃用 97式重爆2型
99式双軽爆

88式3型爆撃照準眼鏡
昼/夜間水平爆撃用 93式重爆、93式双軽爆、
97式重爆、98式軽爆、
99式双軽爆、
100式重爆
1式高練

88式4型爆撃照準眼鏡
昼/夜間水平爆撃用 4式重爆

自動式爆撃照準眼鏡
水平爆撃用
○ 88式は13式爆撃照準眼鏡同様、ゲルツ型を基礎に「偏流角」付の爆撃照準眼鏡を「日本光学」 が試作した。
○ 昭和3年13式爆撃照準眼鏡の後継として、88式爆撃照準眼鏡を制式採用した。
○ 生産は「日本光学」及び「東京光学」が担当した。
○ 88式は4型まで改良され、大戦全期間を通じ使用し続けた。 
○ 88式3型爆撃照準眼鏡は照準眼鏡本体は2型と同型であり、違いは夜間爆撃を容易にするための照明装置を付属している。
○ 2型は昼間専用、3型は昼/夜間両用である。
写真なし 爆撃照準器 水平爆撃用 93式重爆、93式双軽爆、
写真なし 爆撃照準器2型 水平爆撃用 99式双軽爆、100式重爆
99式爆撃照準器 日本光学 水平爆撃用 映像式 4式重爆
(機械式爆撃照準器) 急降下用 機械式 99式襲撃機


その他試作及び研究中の照準器等
名   称 製造会社 用 途 方 式 使 用 機 種 備   考

写真:ノルデン照準器

(海軍タイプ)
4式自動爆撃照準具 - 水平爆撃用 ジャイロ式照準器 4式重爆
(予定)
昭和19年2月完成、B25用ノルデン照準器模倣、量産できず。
1式爆撃照準眼鏡2型 - 水平爆撃用 ジャイロ式照準器 4式重爆
(予定)
上記4式改良型、20年正式採用、実用までに終戦
爆撃照準具10型 - 水平爆撃用 ジャイロ式照準器 キ−74 ノルデンの性能向上型
写真なし 11型爆撃照準器 - 水平爆撃用 ジャイロ式照準器 - 昭和19年10月審査終了
写真なし 自動照準眼鏡メ−101 - 水平爆撃用 ジャイロ式照準器 1式戦、3式戦? 昭和19年秋、審査終了、目立った戦果が得られないまま敗戦
写真なし キー109用照準具 - - - キー109 性能向上を促進